- 2006-04-20 (木)
- アクースマティック作品
春のボレロ
アクスマティック・ミュージック
OP.20
制作年:2005 / 作品時間:20'30
上原和夫委嘱
■作品データ
スタジオ:作曲家自身のスタジオ、大阪芸術大学のスタジオ
作品コンセプト:motoko.t
2005年5月の大阪芸術大学主催「アーツ アンド エコロジー展2005」出品作品として上原和夫氏からの依頼で制作。
■作品解説
穏やかな春の風に導かれたボレロのリズムが、永遠に続くかのように淡々と刻む。こ のリズムは、時を推進させるというより、その流れを固定してしまう。リズムの外側 から、何とかそのリズムを前に進めようと絡んでくるのだが、遮られたり、途中でリ ズムが死んでしまいそうになったりして、なかなか生き生きとならない。そんなイメー ジからこの瞑想的な作品「春のボレロ」ははじまる。
リズムは次第に周囲に反応することによって、辿々しく前に進みはじめ、音楽エネル ギーが息の長い上昇音と回転音と共に次第に集中していき、クライマックス/管弦楽 の歪んだトュッティの後に再び、ボレロのリズムがあらわれる。それは時間を推進す る前向きな、限りなく美しく、自発的であり、はっきりと違う精神の場所へ私達を導 いている。 その場所とは、ユートピアなのだろうか?
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